介護職から次のステップへ！就労支援員の仕事内容・向いている人・資格・転職のコツまでまるわかり

介護の仕事を続けていく中で、

「もっと人の“これから”を支える仕事がしたい」
「現場の体力的な負担を減らして、長く福祉の仕事を続けたい」

そんな想いを持つ人が増えています。

今、介護福祉士や実務者研修などの資格を持つ方々の間で注目されているのが 「就労支援員」 という仕事です。

就労支援員は、障害や病気、ひきこもりなど、さまざまな理由で「働くこと」に不安を抱える人の就職を支援する専門職。

福祉の現場経験が活かせるだけでなく、利用者の「社会参加」や「自立」を直接支えるという、大きなやりがいのある仕事です。

この記事では、そんな就労支援員の

• 仕事内容
• 必要なスキルや資格
• 向いている人
• 介護職からの転職ポイント
• 生活支援員との違い

を、分かりやすく、具体的に紹介します。

就労支援員とは？どんな仕事なの？

就労支援員とは、障害や病気、発達障害、ひきこもりなど、さまざまな事情で就職が難しい人たちに対し、「働く」をサポートする専門職です。

支援の対象となるのは、以下のような方々です。

• 発達障害・精神障害などで働く環境に不安がある人
• 長期間のブランクがある人
• 社会経験が少なく、就職活動に自信が持てない人
• 働きたいけど、どう動けばいいかわからない人

就労支援員は、そんな方々が一歩を踏み出せるよう、 “伴走者” のような立場でサポートします。

たとえば、履歴書の書き方を一緒に考えたり、面接練習で質問の受け答えを練習したり。

さらに、就職後も職場での不安や人間関係に寄り添いながら、定着できるように支援します。

就労支援員の主な仕事内容

就労支援員の仕事は、いくつかの段階に分かれています。

ここでは代表的な業務内容をわかりやすく紹介します。

就職活動の支援

• 履歴書・職務経歴書の書き方をサポート
• 面接練習・模擬面接の実施
• 求人情報の提供や応募のサポート

「どう書けば伝わるのか」「面接で緊張しないためには？」

そうした悩みを一つひとつ一緒に解決していきます。

スキル・技術の訓練

• パソコンの基本操作
• ビジネスマナー・電話応対
• 工場作業や軽作業の練習
• 清掃や園芸、調理補助などの実践訓練

利用者の特性や希望に合わせ、職業訓練を通して「働く力」を育てます。

職場見学・実習への同行

実際の企業や作業所を見学したり、短期間の実習に同行してサポート。
「自分に合う仕事かどうか」を見極める大切なステップです。

職場定着支援

就職して終わりではなく、むしろここからが本番です。

• 職場の人間関係の悩み相談
• 仕事内容への不安
• 定期的な面談・電話フォロー

こうした定着支援によって、長く安心して働ける環境を整えます。

日常生活のサポート（兼務の場合）

中には、就労支援だけでなく生活リズムや健康面のサポートも行う施設もあります。

たとえば、通所支援型の事業所では「生活リズムを整える」支援から始めるケースもあります。す。

就労支援員に必要なスキル・適性

就労支援員に向いている人はどんなタイプでしょうか？

大切なのは、専門知識よりも 「人に寄り添う姿勢」 です。

✅ 必要なスキル

• 福祉・労働制度の知識：障害者雇用促進法や福祉制度を理解しておくと信頼されます。
• 面接・書類支援のスキル：履歴書添削や模擬面接など、実践的なサポート力。
• コミュニケーション能力：利用者が「この人なら話せる」と思える関係性づくり。
• 共感力と柔軟性：それぞれの課題に合わせて対応を変えられる柔軟さ。
• チーム連携力：医師・カウンセラー・企業担当者など多職種と協力する力。

✅ 向いている人の特徴

• 長期的に寄り添う支援がしたい人
• 人の成長を一緒に喜べる人
• 傾聴が得意な人
• 小さな変化に気づける人

就労支援員になるには？資格・経験・採用条件

実は、就労支援員になるための国家資格は存在しません。

ただし、以下のような資格・経験があると採用時に有利です。

【歓迎される資格】

• 社会福祉士
• 精神保健福祉士
• 介護福祉士
• キャリアコンサルタント
• ジョブコーチ（職場適応援助者）

【有利な経験】

• 介護・福祉現場での支援経験
• 就労移行支援事業所・障害者支援施設などでの勤務経験
• 人材業界・教育業界の経験

介護福祉士などの福祉資格を持っている方は、現場経験や支援スキルが高く評価されます。

「人を支える仕事」から「働くを支える仕事」へ。

自然なキャリアチェンジが可能です。

生活支援員との違い

介護職や福祉職を経験している方の中には、「生活支援員と何が違うの？」と思う人も多いでしょう。

項目	生活支援員	就労支援員
支援対象	日常生活全般	働くこと・就職
主な業務	食事・入浴・排泄介助、健康管理、生活相談	職業訓練、就職支援、定着支援
目的	生活の自立・健康維持	経済的自立・社会参加
働く場所	施設・グループホームなど	就労移行支援事業所、就労継続支援A/B型など

つまり、生活支援員が「暮らしを支える仕事」 なのに対し、就労支援員は「働くことを支える仕事」 といえます。

どちらも人の人生を支える大切な仕事ですが、支援の目的や関わり方が異なります。

就労支援員のやりがいと大変さ

やりがい

• 「自分にできる仕事が見つかりました！」と笑顔を見せてくれる瞬間
• 利用者が初めての給料を手にしたときの喜び
• 一人ひとりの“人生の転機”に立ち会える感動

支援員の言葉やサポートがきっかけで、人が変わっていく。

そんな瞬間に立ち会えるのは、この仕事ならではの魅力です。

大変さ

• 支援がすぐに結果に結びつかないことも多い
• 利用者のモチベーションが下がったときの対応が難しい
• 企業側との調整に苦労することもある

だからこそ、「寄り添いながら少しずつ前進を支える」粘り強さが求められます。

介護職から就労支援員に転職するメリット

介護の経験を積んだ方こそ、就労支援の現場で強みを発揮できます。

✅ 介護経験が活きるポイント

• 対人支援スキル（傾聴・共感・観察力）
• チーム連携力
• 利用者の心身状態を見ながら支援する力

また、就労支援の仕事は身体的な負担が比較的少なく、長く福祉業界で働き続けたい人にも向いています。

✅ ワークライフバランスの改善

就労支援員は日勤のみ・土日休みの職場が多く、
家庭やプライベートと両立しやすい働き方も魅力です。

就労支援員の働く場所とキャリアパス

就労支援員が働く主な職場は次の通りです。

• 就労移行支援事業所
• 就労継続支援A型・B型事業所
• 障害者職業センター
• 社会福祉法人・NPO法人
• 行政機関（地域就労支援センターなど）

今後は企業内の「障害者雇用サポート担当」など、民間企業での需要も増えています。

将来的には、

• 就労支援事業所の管理者
• キャリアコンサルタント
• 福祉系スクールの講師
  などへのステップアップも可能です。

就労支援員に転職するには？求人の探し方とコツ

就労支援員の求人は、ハローワークや転職サイトでも増えていますが、福祉業界に強い転職エージェントを活用するのが近道です。

なぜなら、

• 非公開求人が多い
• 職場の雰囲気や支援対象の特徴を事前に知れる
• 資格を活かせる職場を紹介してもらえる

といったメリットがあるからです。

特に「介護から就労支援へキャリアチェンジしたい」という方には、福祉専門エージェントのアドバイザーが丁寧にサポートしてくれます。

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まとめ

就労支援員は、誰かの人生を「働く」という形で支える仕事です。

介護職で培った「寄り添う力」や「観察力」は、この仕事でも大きな武器になります。

あなたが介護の現場で培ってきた経験は、きっと誰かの「社会復帰」という未来を支える力に変わります。

もし、

「これからも福祉の仕事を続けたい」
「でも、少し違う形で人を支えたい」

そう感じているなら、就労支援員という選択肢を考えてみてください。

最後まで読んで、頂きありがとうございました。