介護職が人手不足で身体を壊した事例|入職前の確認と限界時の相談先

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介護職の転職先で人手不足が続き、休憩が取れない、記録業務が勤務時間内に終わらない――そんな働き方に不安を感じていませんか。

この記事では、Sさんの事例をもとに、入職前に確かめたい職場の体制と、すでに身体や心に不調があるときの相談先を整理します。

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事例:人手不足の職場で無理を重ね、体調を崩した

Sさん
Sさん

Sさん(40歳/女性/介護福祉士)


Sさんは介護福祉士として20年近くのキャリアを持つ、ベテランの介護職です。デイサービスやグループホームなど、さまざまな形態の施設を経験してきました。

結婚を機に引越しを余儀なくされ、以前勤めていた施設を退職。新天地での再スタートを図るため、転職活動を始めました。

当初は「ゆったりとした環境で、利用者さん一人ひとりにしっかり向き合いたい」という気持ちから、小規模多機能型居宅介護施設を希望していました。


条件重視で決めた転職先──「人間関係がよければ…」は甘かった

Sさんが転職先に選んだのは、転職サイト経由で紹介された地元の介護施設。

施設長がとても感じの良い人だったこと、夜勤がないこと、月のシフトが希望に近かったことから、Sさんは「ここなら大丈夫かも」と思い、他の求人と比較することなく入社を決意してしまいました。

しかし、実際に入社してみると現場の実情は大きく異なっていました。


深刻な人手不足と過酷な労働環境

入社初日から、Sさんは現場の違和感に気づきました。

  • 利用者20名に対して職員が2名のみ
  • 休憩時間が取れない
  • 一日の業務が終わっても記録業務はサービス残業
  • 休日出勤が常態化しており、有給もほぼ取得できない
  • 新人やパート職員がすぐ辞めていくため、常に「人手が足りない」状態

施設長に相談しても「今は我慢してほしい」「人が入ったら楽になるから」と言われるだけで、具体的な改善策は提示されませんでした。


「あと少し頑張れば…」が自分を追い込む結果に

Sさんは真面目な性格で、責任感も強く、仕事を途中で投げ出すのが苦手なタイプでした。

「ここで自分が辞めたらもっと大変になるかも」 「もう少しすれば落ち着くはず」

そう自分に言い聞かせ、過重労働に耐えながら働き続けました。

しかし、半年が経ったころから、身体に異変が現れます。

  • 慢性的な腰痛
  • めまいと頭痛
  • 常に疲れている感覚
  • 休日でも眠れず、食欲も減退

病院で検査を受けた結果、「過労による自律神経の乱れ」と診断され、医師からは「しばらく休職するか、転職した方がいい」と勧められました。


限界を迎え、退職へ──そして気づいた「比較・確認」の大切さ

ついにSさんは心身ともに限界を迎え、やむなく退職。療養期間を経て、再び転職活動をすることになりました。

Sさんはこの経験を振り返り、次のように話しています。

「あのとき、もっと職場を比較していれば…。見学や面接で“人手は足りていますか?”と聞いていれば…。自分の身体を壊すほど頑張る必要なんてなかったと思います。」

入職前に確認したい職場の体制

施設長の印象や求人票の条件だけでは、日々の業務量までは分かりません。見学や面接では「人手は足りていますか」と大きく聞くより、勤務時間帯ごとの働き方を具体的に確認しましょう。利用者数と職員数の一場面だけで、職場の良し悪しを決めつけることもできません。

  • 勤務体制:日勤・早番・遅番・夜勤の各時間帯に何人で対応するか。欠員時の応援や代替の方法。
  • 休憩:いつ、どこで、誰が業務を引き継いで休憩するか。
  • 記録と残業:記録業務は勤務時間内に行えるか。残業の目安と勤怠の記録方法。
  • 身体への負担:移乗・入浴介助の人数や方法、福祉用具の使用、困ったときに助けを呼べる体制。
  • 休日と教育:休日出勤の有無、休暇の取り方、入職後の同行・研修期間。

例えば「記録はいつ行いますか」「休憩中に呼び出しがあった場合はどう扱いますか」と尋ねると、1日の流れが見えやすくなります。回答に曖昧な点があれば、内定承諾前にもう一度確認してください。

すでに体調を崩している場合にできること

1.症状を軽く見ず、医療機関に相談する

腰痛、めまい、眠れない状態などが続くときは、無理を重ねず医療機関に相談してください。この記事だけで症状の原因や働き続けてよいかを判断することはできません。受診時には、症状が出始めた時期や勤務状況を伝えると相談しやすくなります。

2.勤務の記録を残し、職場に負担を伝える

シフト、実際の始業・終業時刻、休憩の取得状況、記録業務の時間などを手元に残しましょう。上司や職場の相談窓口に、どの業務で負担が大きいかを具体的に伝え、業務分担や勤務の調整を相談します。相談内容と回答も記録しておくと、後で状況を整理できます。

3.解決しない場合は公的窓口にも相談する

休憩や残業代など労働条件については、厚生労働省の労働条件相談ほっとラインが相談先です。仕事によるストレスや心身の不調については、こころの耳電話相談も利用できます。制度や働き方の判断に迷うときは、記録をそろえて相談してください。

身体への負担を減らせる職場を探すなら

次の職場を探す場合は、「夜勤なし」だけでなく、移乗介助の体制、福祉用具の使用、休憩・記録の時間も希望条件に加えて伝えましょう。厚生労働省は、介護・看護作業の腰痛予防を個人任せにせず、施設全体で取り組むことの大切さを示しています。

介護職の転職を相談するなら、まずリニューケアに希望する働き方を伝えられます。体調が悪いときは、転職活動を急ぐ前に受診や休養について相談してください。

ほかの求人も比較したい場合は、以下の選択肢があります。いずれも紹介された職場の体制と労働条件を確認したうえで判断してください。

介護求人ラボ

仕事内容や勤務体制を確認しながら求人を比較したい場合の選択肢です。

レバウェル介護

働き方の希望に合う求人を比較したい場合の選択肢です。

まとめ

人手不足が気になる職場では、人数の印象だけでなく、時間帯ごとの配置、休憩、記録業務、介助のサポート体制を確認しましょう。体調に異変がある場合は我慢して働き続けず、医療機関や職場、公的窓口に相談してください。

参考:厚生労働省「介護・看護作業での腰痛予防対策」

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